インド5000年の歴史を持つ伝統医学になります。
Ayurvedaは、サンスクリット語のayus(生命・寿命)とveda(科学・知識)を合わせた言葉で、生命そのものを科学する医学として受け継がれている。
現代医学では、1970年代に世界保健機構(WHO)により予防医学として認定されてからは、医学分野及び質の高い健康(QOL)の向上をはかれることでも注目されています。
現代医学では「病気を治す」ことに主眼がおかれますが、アーユルヴェーダでは「病気を未然に防ぐ」という要素がとても強くあります。それは病気の症状だけに注目せず肉体と精神のバランスを調えることで自然治癒力を引き出すことができるからです。ですから「自分の健康は自分で守る」ことができるのです。
アーユルヴェーダの特徴
どんな科学にも独自の基本原理がありますが、アーユルヴェーダは哲学と深く結びついているため、その基本原理は元来、哲学的なものです。
なかでも特徴的なものは「トリ・ドーシャ理論」になります。「トリ」とは3を意味し「ドーシャ」とは汚染するものを意味し「ヴァータ・ピッタ・カファ」と呼ばれる3つの汚染するものが私たちのベースにあり、さらに環境がもつすべてのエネルギーにもこのドーシャと呼ばれるエネルギーが含まれていますので、私たちの思考や感情(心)そして行動(体)に影響を与えています。
ですから、あなたが生まれながらに持っているエネルギーと自然界のエネルギーとの調和・バランスを保つこと。「人間と自然との調和」「人と人との調和」「心と体との調和」を重要視しているのが特徴になります。
3つのドーシャ「ヴァータ・ピッタ・カファ」
私たちの心や体に影響を与えている3つのドーシャは、5つの元素=五大元素(土、水、火、風、空)から成り立っています。
アーユルヴェーダでは、この世にある万物は物質的エネルギーである五大元素から成り立ていると考えています。ですからその組み合わせによって生命を維持するための大元ともいえる3つの基本エネルギーであるヴァータ、ピッタ、カファがつくられていると考えられています。
◆ヴァータの特徴 ~軽い・冷たい・乾燥している・動く~
ヴァータの支配的な元素は ⇒ 空と風になります。
細見で活動的な方が多いようです。好奇心が強く色々な事を試してみますが、長続きがなかなかしないようです。またスタミナもあまりないので、疲れやすく食欲にムラがありますので、規則的な生活と食事のリズムが重要になります。
◆ピッタの特徴 ~熱い・鋭い・激しい・軽い~
ピッタの支配的な元素は ⇒ 火になります。
中肉中背で情熱的な方が多いようです。ご自分の考えをハッキリと上手に主張することができます。時々自分の考えを相手に押し付けてしまう傾向があります。食欲は旺盛ですが、無理が続くと下痢気味になる傾向がありますので、消化力には注意が必要になります。
◆カファの特徴 ~重さ・安定・冷たさ・粘着~
カファの支配的な元素は ⇒ 水と地になります。
大柄で物腰が柔らかく、落ち着いて相手の心に溶け込むような話をする方が多いようです。動作やゆったりと礼儀正しく、相手に対して怒ったり興奮したりしない寛大な方が多いようです。体力や持久力に富んでいますが睡眠は長く、朝なかなか起きれないタイプになります。食欲は大食いではないのですが、肥りやすい傾向にありますので、甘い物などの摂り過ぎに注意が必要になります。
プラクリティとヴィクリティ
【プラクリティ】生まれて時に決まる3つのドーシャの比率になります。
生まれ持ったバランスをプラクリティと呼び、このプラクリティのエネルギーバランスを保つことで健康を維持し、心と体の健康を維持してイキイキと生活することができます。
【ヴィクリティ】不規則な食生活などにより本来のドーシャの比率を崩した状態をいいます。
生まれ持った本来のドーシャバランスを、あなたの体質とは合わない食事や生活さらに環境が長く続くことで、本来のドーシャバランスを崩してしまいます。
プラクリティとヴィクリティをできるだけ一致させることで、健康を維持していくことができます。日頃から心や体に対して優しい食生活を続けることでバランスを保ち健康で過ごすことが日頃から大切になります。